先日から硬い物を食べたときに歯が痛むことが時々あったので、「これは虫歯だろう」と思い歯医者に行って来ました。
診てもらうと「これは虫歯ではなく、たぶん歯茎の炎症」とのことで、薬が出ました。
一つは、抗生剤。
もう一つは、鎮痛剤です。
自分のお店で扱う薬は毎日飲んではいるのですが、いざ病院などから薬を渡されるとつい躊躇してしまいます。
「飲みたくないな〜」というのが正直な気持ちです。
どうしてその薬を飲みたくないのかを自分の胸に聞いてみると、「その薬がどんな原料で作られているかわからなくて不安」という答えが出て来ました。
人間も含めて生き物というのは、食べた物で成長し、必要なエネルギーを蓄え、傷ついた細胞を修復しています。
その大切な身体に異物を入れることはなんとなく抵抗があります。
ただ、身体に備わっている機能として異物を分解したり排出したりする力はありますから、心配しすぎる必要はないのですが…
それに自分の場合は20年間遡っても、病院の薬を飲んだのは2度ほど。
いずれも抗生剤のみなので、回数はとても少ない方だとは思います。
「薬が嫌い」とか「病院が嫌い」というのは、案外生き物が持っている本能なのかもしれません。
「薬」という漢字を見ていただくとわかると思うのですが、「くさかんむり」と「楽」でできています。
つまり「草」を食べて「楽」になるという意味です。
ですから、本来日本人にとって薬とは「草」なのですね。
もちろん自然に生えているものが全て人間の薬になるわけではなくて、中には毒となるものはありますから、なんでも良いというわけではありません。
正しいものを選ぶ必要があります。
しかし、何が薬になる草なのかなんて簡単にはわからないですよね。
それを長い時間をかけ何世代もの先人が厳選して組み合わせたものが、「漢方薬」なのです。
成分を抽出したり化学合成して作られた薬と根本的に違うのはそこです。
大地から生まれ育った自然の物で作られたのが、漢方薬です。
私の場合は、漢方薬は服用するというより、食する感覚を持っています。
ですから、自分は普段、噛んだり舐めたりして味を確認しながら飲むこともあります。
病気の予防や健康の為に毎日良い物を選んで食べるように、薬もご自分の為になる良い薬を選んで飲みましょう。